- 格安スマホ会社を使うときは、NTT、au、SoftBankの回線のどれを選べばいいの?
- 格安スマホ会社がたくさんあるから、どこを選べばいいのか迷う
- 格安スマホ会社を選ぶとき、値段以外に何を基準に選べば失敗しない?
本記事では、こういった悩みにお答えします。
格安スマホ|キャリア回線のお得な選び方【MVNOとMVNEの違い】
格安スマホ会社を使うときは、どのキャリア回線を選べばいい?
格安スマホ会社は、通信の回線をキャリア(大手通信会社)から借りて運用することで、安くサービスを提供しています。
1つのキャリア回線でサービスを行う格安スマホ会社もあれば、2つのキャリア回線を借りて運用している会社もあります。
例えば、mineo(マイネオ)という格安スマホ会社では、NTTドコモの回線とau(KDDI)の回線でのサービスを提供していて、利用者はどちらかの回線を選ぶことができます。
そこで、キャリアの回線を選ぶ前に、知っておいて欲しいことを、簡単にまとめます。
キャリアと格安スマホの間にある会社
キャリア(大手通信会社)と呼ばれる「NTTドコモ、au、ソフトバンク」の3社はご存知ですね。
2019年10月より、楽天モバイルもキャリアとなりました。
一方、格安スマホ会社は、UQモバイル、mineo(マイネオ)、Y!モバイルなど、多くの会社があり、これらの正式名称は、MVNO(「Mobile Virtual Network Operator」(モバイル・バーチャル・ネットワーク・オペレーター)です。
「キャリア」「格安SIM」「格安スマホ」「MVNO」といった言葉は耳にしたことがあると思います。
実は、私たちが格安スマホを使うあために、もう一つ大きな役割を果たしている会社があります。
MVNEと呼ばれる会社で、あまり聞いたことがないかもしれませんが、キャリアと格安スマホの間で、両者を繋ぐ役割となる会社です。
- NTTドコモauなどのキャリア(大手通信事業会社)=MVO(エム・ブイ・オー)
- 利用者が契約する格安スマホ会社=MVNO(エム・ブイ・エヌ・オー)
- 格安スマホ会社とキャリアを繋ぐ会社=MVNE(エム・ブイ・エヌ・イー)
もう少し詳しく解説していきましょう。
MVO、MVNO、MVNEの違い
M・V・なんちゃら、って難しそう…
でも、安心してください。できるだけ簡単にわかりやすく説明します。
MVNOとMVNEの違いを知っておくと、格安スマホ選びにおいてかなりお得です。
- MVO=キャリア
- MVNO=格安スマホ会社
- MVNE=中間の会社
でしたね。
表にするとこんな感じ。
正式名称 | 主な会社 | 主な役割 | |
MVO(キャリア) Mobile Network Operator | 移動体通信事業者 | ・NTTドコモ ・au ・ソフトバンク ・楽天モバイル | 通信設備を持ち、実際にインターネットにつなげる |
MVNO(格安スマホ) Mobile Virtual Network Operator | 仮想移動体通信事業者 | ・IIJmio ・mineo ・イオンモバイル ・OCNモバイルONE ・Y!mobile ・UQモバイルSIM | 通信設備をMVOから借りてサービスを利用者に提供する |
MVNE(中間) Mobile Virtual Network Enabler | 仮想移動体サービス提供者 | ・IIJ ・OCN ・mineo ・Y!mobile ・UQモバイル | MVNOが使いやすいようにMVOとの橋渡しをする |
繰り返しになりますが、MVOはキャリアなので、NTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルの4社。
ちょっとややこしいのが、MVNOとMVNEの違いですね。
表を見てもらうとわかるのですが、MVNEにもMVNOにも同じような名前があります。
例えば、「IIJ」というMVNEと「IIJmio」というMVNO。
これは、IIJ(株式会社インターネットイニシアティブ)が提供する格安スマホ事業の名前が「IIJmio」ということになります。
IIJ(株式会社インターネットイニシアティブ)は、インターネット接続環境の整備に大きな功績のある会社です。
キャリアから回線網を借りて、なおかつ一般ユーザーに格安スマホのサービスを提供する技術を備え持っていました。
なので、キャリアとの橋渡しもできるし、自社でも格安スマホを提供しているのです。
MVNEはキャリアとMVNOとの橋渡し
実は、MVNOとMVNEの違いについて公表されている情報が少なく、細かいことも広くは知られていません。
総務省の公式なガイドラインとして以下の図が掲載されていますが、あまりよくわかりませんね。
イメージとして、MVO(キャリア)にぐっと近いのがMVNE、その先がMVNOと理解しておけば十分です。
キャリア→MVNE→MVNO→利用者
MVO、MVNO、MVNEの関係性
具体的な会社名を挙げてまとめてみました。
NTTドコモがMVOであるMVNE(中間)とMVNO(格安スマホ)
MVNE(中間) | MVNO(格安スマホ) |
IIJ | ・IIJmio(アイアイジェイミオ)タイプD ・イオンモバイル ・hi-ho LTE ・Tikimo SIM(TikiTikiインターネット) |
mineo | ・mineo(マイネオ)ドコモプラン ・Fiimo Dプラン |
InfoSphere | ・InfoSphere モバイルライトプラン for「フレッツ」 |
OCN | ・ASAHIネットLTE(ASAHIネット) ・OCNモバイルONE(OCN) ・NifMo(@nifty) |
So-net | ・nuro mobile |
フリービット | ・DTI SIM ・トーンモバイル |
BIGLOBE | ・BIGLOBE モバイル |
b-mobiles | ・日本通信SIM |
ワイヤレスゲート | ・ワイヤレスゲートSIM |
MVOがNTTドコモということは、NTTドコモの回線を使うということです!
auがMVOであるMVNEとMVNO
MVNE(中間) | MVNO(格安スマホ) |
UQモバイル | ・UQモバイルSIM |
IIJ | ・IIJmio(アイアイジェイミオ)タイプA |
mineo | ・mineo auプラン ・Fiimo Aプラン |
BIGLOBE | ・BIGLOBE モバイル |
ソフトバンクがMVOであるMVNEとMVNO
MVNE | MVNO |
Y!mobile | ・Y!mobile SIM |
b-mobiles | ・b-mobiles ソフトバンクプラン |
SBパートナーズ | 現在確認なし |
MVNE(中間会社)はある程度の通信設備を持っている
この記事の冒頭でも書きましたが、MVNO、いわゆる格安スマホが安く使えるのは、通信の設備をキャリアから借りて運用しているからです。
そのことについての詳細は、こちらの記事でも詳しく解説しています。>>>格安スマホの3つの不安【なぜ安い?品質は?難しい?】を徹底解説
ですが、実際にMVO(キャリア)から回線を借り受けて携帯電話サービスを行うには、技術力と設備が必要です。
また、それなりの資金力と信用がある会社でないと、MVNE(中間会社)となることはできません。
そこで、ある程度の技術と資金力をもった会社がMVNEとなり、そうでない会社がMVNOとして格安スマホ事業に参入しやすいようなカタチになっているのです。
MVNE(中間)が提供するMVNO(格安スマホ)を選ぶとよい理由
2016年頃は、もっと多くのMVNO(格安スマホ)がありました。
例えば、DMMモバイルやフリーテル、U-モバイルなどです。
いずれの会社も、他社と合併などで、単体でのサービスを取りやめています。
もちろん、会社やサービスがなくなるからといって、それまでの利用者が大きな損をすることはありませんが、プランが集約されたり一部のサービスが使えなくなることがあります。
そこで、押さえておきたいのが、MVNE(中間)が直接提供する格安スマホを選んだ方が安定して継続できる可能性が高いということです。
MVNEとMVNOの関係を知った上で失敗しない選び方
うーん、格安スマホを選ぶのって、なんだか難しそう…
でも、そこまで難しく考えなくて大丈夫。
MVNO(格安スマホ)は利用料金が格段に安いので、自分に合ったプランを選ぶことを第一優先として大丈夫。
ただし、万が一、不都合を感じた場合など、MVNE(中間)を頭に入れておくとより良い選択ができます。
例えば、「IIJmio(アイアイジェイミオ)タイプD」を使っていて、他の格安スマホに乗り換えることを検討するとします。
ネットに繋がりにくいしスピードも遅いから、他の格安スマホに替えたいな
「IIJmio(アイアイジェイミオ)タイプD」というMVNO(格安スマホ)は、MVO(キャリア)がNTTドコモで、MVNE(中間)がIIJ(アイアイジェイ)。
なので、同じMVNE(中間)であるIIJの、別のMVNO(格安スマホ)のイオンモバイルに替えたとしても、MVNE(中間)が同じなので改善はあまり期待できません。
mineoやOCNなど、他のMVNE(中間)のMVNO(格安スマホ)に乗り換えるのが望ましいのです。
格安スマホを選ぶ基準をMVO(キャリア)とMVNE(中間会社)から考える
格安スマホを選ぶ基準というのは、様々です。
- 月々の利用料金で選ぶ
- 使いたい端末で選ぶ
- 契約のし易さで選ぶ
- 他の光熱費と合わせてお得な会社を選ぶ 等
選び方についての詳しいことは、>>【初心者向け格安スマホ】家計と生活スタイルから選ぶ方法 にて解説していますが、MVO(キャリア)やMVNE(中間)を考慮して選ぶことも重要です。
というわけで、今回は以上となります。
質問等ありましたらコメント欄か問い合わせフォームからどうぞ。
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